ときメモ2のサントラを買ったらゲーム制作中の裏話が載っていたのでその感想を書きます。【レビュー】
ときメモ2のサントラvol1を買ってきました。
単純にゲーム内で流れている曲が聞きたくて買ったんですが嬉しい誤算。このCDに付属している冊子にときメモ2の制作中の裏話が書いてありました。
今回はその裏話を読んだ感想&レビューを書きたいと思います。
感想&レビュー
曲目
ちなみに収録されている曲目は上の2枚の画像の通りです。(CDパッケージ裏からの引用)
(ディスク1)
1 覚えてますか?~伝説の鐘
2 勇気の神様(ゲームバージョン)~オープニングテーマ
3 光テーマ“ルンバ風”~名前入力:config画面
他全40トラック収録
(ディスク 2)
37 向日葵(ひまわり)~バッドエンディング
38 あなたに会えて~ハッピーエンディング(インストゥルメンタル)他全38トラック収録
裏話①
さて本題です。
ときメモ2の裏話は冊子に2ページに渡ってめちゃくちゃ小さい文字でかなりたくさん書かれていたんですがその中でも気になったごく一部の部分を引用したいと思います。
まずはゲームのプログラマーでありディレクターを務めた多羅尾さんという方のこの意見。↓
ーーーーここから引用ーーーー
多羅尾 雅之
(ディレクター&プログラマー)
{中略}
前作の「ときめきメモリアル」 を意識しつつ、企画を固めていく・・・という作業だけで1年半もかかっています。当然、後半は制作と並行作業ですから、既に素材ができあがっているものでも企画が固まった段階で切られたものが多く存在します。
{中略}
また、このジャンルのゲームはバグチェックに時間がかかるため、 納期3ヶ月前というと仕様は全て入った状態になっているのが普通です。 しかし、BGMや効果音 サウンド関係の調整など、本当に最後の最後までこだわって作成しております。 クオリティを少しでも上げるために、 もう納期から考えるとぎりぎりというところまで、 スタッフに作業してもらいました。
ーーーーここまで引用ーーーー
この文章を読んで思ったのはやっぱりゲーム制作って大変なんだなあということです。
少し前の記事(※)で書いたとおり今ときメモ2をプレイ中なんですがかなりこだわりの感じられる作品だと思っています。普段あまり恋愛ゲームをやったことがないので比較対象が無いんですがこんなにBGMに幅があるんだとか色々感じられて感動していたところだったので、このクオリティを確保するためにみんな努力していたんだなあと納得しています。
(※)→ときメモ2をやっていたら、90年代を生きた自分には懐かしいシーンに出会った。【感想/レビュー】
既に素材が出来上がったものでもカットされたものがある、と書いてありますがそのボツカットとか見てみたいですね。もしかしたらその存在ごと消されてしまったキャラとかもいるんでしょうか。今いる既存のキャラの表情違いとかポーズ違い程度のものなんでしょうか。
(それとも背景やイベントかな?)
その辺りも気になるところですが想像の余地も含めてこういうインタビューを読むのはすごく楽しいです。
ちなみにバグチェックに関しても少し触れられていましたがこの当時のバグは大変でしたよね。今の時代ならバグがあったとしてもアップデートで対応できますがPS1時代はそういうわけにもいかない。
(何だったら今の時代はDLCを後から追加することさえ出来たりする…ということもできる)
あと納期ギリギリまで頑張って…みたいなことも書いていますが就業形態はホワイトだったんでしょうか。文章からははっきりとはわかりませんが色々な意味で今とは時代背景が異なるので解釈が難しいですね。
(休みはしっかりと頂いた上で、その中でカツカツだったという意味かもしれない。)
と思いつつさらに裏話を読んでいきます。↓
裏話②
つづいては主題歌に関する話。
今度は竹広さんという方が裏話を書いてくれています。
ーーーーここから引用ーーーー
竹広 稲史
(作詞&グラフィックデザイナー)
まず最初に、主題歌である「勇気の神様」から取りかかったわけですが、この曲はまず歌詞を書き、その詞に曲をつけるという方法で進めました。 狙いとしては、ゲームと切り離しても成り立つような曲。 現代版アイドル歌謡といったところです。
{中略}
反対に、 エンディングの 「あなたに会えて」は曲が先にできあがって、 それに詞を乗せていくというやり方でした。
ーーーーここまで引用ーーーー
主題歌とエンディングで曲の作り方が真逆というのは面白い話ですね。
特に主題歌がびっくりしました。かなりメロディアスでキャッチーな曲なので曲が先行というイメージがありましたが詞が先なんですね。僕は趣味で曲を作ったりしているのですがキャッチーな曲を作るときは曲先の方がやりやすいという実感があります。
(特に先にコード進行や伴奏の音を決めておいてからの方がやりやすい)
しかしプロの方は違うのかな。
曲先でも詞先でもプロの方はちゃんと対応できるんですね。この方は作詞を担当されたそうですがどっちのやり方の方がより困難だったかという話とかも知りたかったなあ。
ちなみに主題歌に関しては現代版アイドル歌謡と形容していますがここで言う現代とはもちろん90年代後半~00年代はじめのことです。こういう文章を読んでいると自分が未来人になった気持ちになりますね。まさかこの約20年後、k-popやEDMが(アイドルソングの)主流になるなんて思いもしなかったなあ。
(それとも当時からEDM系のアイドルソングってちらほらとはあったんでしょうか?…個人的には記憶に無いですが…)
………と感想を色々と書いてきましたがそろそろ締めたいと思います。
おわりに
さてそろそろ「ときメモ2のサントラ vol1」に収録されていた裏話についての感想もおしまいです。
他にもプロデューサーでありサウンドプロデューサーでもあるメタルユーキさんという方の裏話や、BGM制作を担当したComposer&アレンジャーの橋川花さんという方の裏話、evsというときメモ2独特のシステムの監督やプログラミングを受け持った笠井治さんという方の話、佐藤敦史さんというcomposer&アレンジャーの超ハイテンションな文章などなど触れたいところは山ほどあったんですがしかし一部のみを引用させていただきました。
全文が知りたい方はどこかでときメモ2のサントラvol1を入手してください。
ときめきメモリアル2 オリジナル・ゲーム・サントラ vol.1 中古価格 |