シェイプアップ乱の最終巻(最終回)を読む。※ネタバレ注意【感想&レビュー】

「シェイプアップ乱」集英社文庫版・8巻(完)(作・徳弘正也)。※この記事内で引用している画像や文は全て本書からの引用です

以前「新・ジャングルの王者ターちゃん」の最終巻についての感想記事(※)を書きました。

(※)ヘレンちゃんと智光が結婚する最終話。~新・ジャングルの王者ターちゃんの最終巻感想&レビュー~

今回は同じ作者の「シェイプアップ乱」の最終巻について感想記事を書きたいと思います。

ちなみに今回はいつも以上にどの回を引用しながらレビューしようか迷いました。この巻には50ページに及ぶ長編があったり、主人公たちの面白い(いい意味でいつも通りの)掛け合いがあったりしたので…。

散々迷った挙句、やはり最終巻は最終回についてレビューするべきだろうと思いそうすることにしました。

【※注意!】

この先最終回の内容について重大なネタバレが含まれます。ネタバレを踏みたくない方はブラウザバックすることをお勧めします。

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感想&レビュー

作者登場

↑漫画「シェイプアップ乱」の最終回、「これでおしまいシェイプアップ乱の巻」 のワンシーン

この漫画の最終回は、なぜかいきなり作者本人が登場するというぶっ飛んだ構成になっています。フィクションと笑いを織り交ぜたエッセイ的な内容…。

一言でいえば「徳弘正也先生の上京物語」的なものになっています。

上の画像は颯爽と町に登場した徳弘正也先生その人です。メガネ(サングラス?)を外しながらしっかりと情景を眺める先生の勇ましき姿…。故郷を飛び出しこの場所で一旗揚げようと決意する男の眼力には鋭いものがあります。

「なぜ最終回に先生が?」

そんな僕の疑問をあざ笑うかのように次々と展開していく流れの中で徳弘先生がたどり着いた先は集英社。

「もしかしてこれは出オチなんかじゃなくて本当に徳弘先生が主人公のまま結末まで行くのか?カオス過ぎやしないか?」

そう思いながら読み進めると…。

茨木編集

↑上図のようなシーンが現れました。

先ほど書いたとおりこの最終回は「徳弘正也先生の上京物語」(的なもの)です。

そしてこのシーンは徳弘先生が編集者さんと遭遇した時のシーンです。↑のマンガ内5コマ目ではこのような心の声が…。
ーーーー(以下、引用)----

やがて超一流編集者として原稿をセブンイレブンに忘れても笑ってごまかせるほどのテクニックを身につける入社したてのマッチ茨木氏であった。


ーーーー(ここまで引用)ーーー

どれくらいガチなのか分かりませんが徳弘先生がそう評するこの人物は後に大出世する茨木さんという有名編集者の方です。

この最終回が掲載されたずっと後の未来で「銀魂」という漫画でも登場したことがあるのでそっちの漫画を読んでいる人もご存知かもしれません。

ちなみにこの最終回の漫画内では、ある時は徳弘先生におべっかを使いまたある時は徳弘先生を邪険にしたりしていますがかなりデフォルメや脚色がされているので事実とは異なるのかもしれません。

原稿をセブンイレブンに~の辺りはもしかしたら若干ガチな感じもしなくもないですが真相はわかりません。

ただ単純に読みながら笑ってしまったのでこのシーンを今回引用しようと決意しました。

背景の物々しい渦巻きと相まって正直声に出して笑ってしまいました。そういえば昔はこういう背景効果とかがあったんですが今はほとんど見なくなりましたね。シェイプアップ~をリアルタイムで読んでいた世代ではありませんが85年生まれの人間としてはまだ馴染みのある効果でちょっと懐かしくなってしまいます。

そしてもう一つ懐かしさを感じるシーンが…。↓

秋本先生

↑(上画像&下画像)集英社が主催するパーティに漫画家が集っている

連載100回記念の喜びを心で噛みしめる徳弘先生のシーンです。

このシーンの何が懐かしいかというのは(このシーンの)最後のコマを見てわかるでしょう。そうです秋本治先生です。

この記事を書いている2023年現在秋本治先生はすでにジャンプを勇退しています。たまに思い出したかのように突然こち亀が単発で掲載されたりはしていますが連載はすでに終了済み。

「昔のジャンプには秋本先生がいたなぁ。」

「僕がリアルタイムでジャンプを読んでいた90年代より少し前にも秋本先生は活躍されていたんだなあ。」

「懐かしい…」と思いながら読んでましたがしかし担架で運ばれたりどでかいトロフィーが横に存在したりしているのをみて、いかんいかんこれは(多分)フィクションなんだと正気を取り戻しながら読み進めました。

……といったところで感想は終わりなんですが最後にもう一言だけ。

おわりに

シェイプアップ乱の最終巻の感想&レビューは以上です。

ただ他にも引用したいページやシーンはありました。特にラストシーンを見て欲しいですね。最初から最後まで徳弘先生のカオスな謎エッセイで終わるのかと思いきや…なページ。

そのページが何だか切なくてグッときました。

もしかしたら「シェイプアップ乱」の登場人物はこの現実の世界にも生きているのかもしれない。そんな複雑な気持ちを感じさせるラストシーンについても色々語りたいし、冒頭で書いた長編についても語りたい。

しかし何ページも画像を引用しすぎると引用の範疇を超えてしまいかねないのでぐっとこらえてこの程度に留めさせていただきました。

(最終巻のなかの数ページしか語れないのが残念です。)

もし今巻の他の回や最終回の他のページについて知りたい方は書店やネットで探してみてください。

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