「魔女娘ビビアン」4巻(最終巻)を読む【感想/レビュー】※ネタバレ注意

↑「魔女娘ViVian(4)」
(高橋ゆたか/集英社) 。物憂げなビビアンの表情にドキッとさせられる大人な表紙

魔女娘ViVian。

中学生の頃に読んでいた漫画です。


当時リアルタイムでジャンプで読んでいたんですが最終巻は未購入。それなら今それを買い読んでみよう。

ある日突然そう思い立ち、実行しました。

この最終巻ではバトル展開があったりと色々引用したいところがたくさんあったのですが、やっぱり一番の肝は最終回だろうと思いそこを中心にレビューしています。

「いやもっと他のページも100ページぐらい引用してくれ」

という人もいるかもしれませんが、やはり『引用』という関係上ごくごく一部に絞らなきゃ…。→ならば最終回の中から数コマ、と葛藤した結果こうなりました。

ご容赦ください。

それでは魔女娘ビビアン最終巻のレビュー開始です。



感想&レビュー

※ここからは、最終回に関する重大なネタバレがあります。注意してください。

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※このページで紹介している画像は全て魔女娘ViVian4巻からの引用です。

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ド定番シーン

↑(上)「自分は井の中の蛙だ」的な悟りを抱き、武者修行に出ようと決意を固める一休 (下)固めた決意を伝えるためビビアンを訪ねる一休

さて最終回の見所のひとつ。一休が決意を固めています。(上画像)

この最終話に至る前に、自分より強い人間に出会ったり、もっと世界を見るべきなんじゃないかと迷ったり。様々な葛藤があった結果…。

ある夜、彼は決断するのです。

そして…。なんと!

彼はこのようなすばらしいシーン(下画像)を提供してくれるのです。

なんという博愛精神。
我々は一休のおかげでこのような瞬きを手に入れたのです。

つまりどういうことかと言うと、下の画像のシーンは「自分が抱いていた葛藤の答え」をついにビビアンに告げるため、その部屋を訪れるというシーンなのです。

しかし、残念ながら…。これは少年漫画。

突然婦女子の部屋を訪れたらこんなド定番シーンに出くわすのは避けがたいことです。

それが90年代。

現代ではほとんど見かけなくなったこういうシーンですが、当時はアラスカの積雪量と同じぐらい世の中に溢れていたのです。(※)

(※「じゃじゃ馬グルーミンUP!」の第1話にも同じようなシーンがありました)

さてとんだハプニングに見舞われた一休くんですが、彼は世の倫理を遵守(じゅんしゅ)し誠実に謝罪した後、ビビアンを連れ出すのです。

超・重要シーンの幕開けです。

ボンボン坂以来の「見開き告白」

↑場所を移し月を眺めながら告白する一休

とうとう一休君は告げます。

そうです。
武者修行の旅に出るには、ビビアンと別れなくてはいけないのです。しかしその別れのためにも、言わなくてはいけないことがあるのです。

「君のことが好きだ ビビアン」

―――そう、愛の告白です。それもなんと大胆な「見開き告白」!
以前ボンボン坂高校演劇部の最終回のレビューをした時にも書きましたが、今回もやってくれました。大胆にも2ページ使っての告白シーン。

作者の方はこういうのが大好きなんでしょう。
僕も大好きです。

ちなみに「ボンボン坂」の場合は正太郎くんと真琴が横向きの姿勢でしたが、今回は二人の背後にカメラがあるような構図です。

バリエーションを見せてきた。

バリエーションを見せてきたんだ…。

僕はその作家性に震えました。

↑告白にポジティブな反応を示す生娘(きむすめ)

ビビアンのアップです。

一休の告白が良いものであったことがまざまざと感じられるようなご尊顔ですね。

ちなみにこの背後のトーン懐かしいですね。

まるで粉雪が舞っているかのようなキラキラ感。
今一度、90年代に描かれた漫画であるという事実が思い起こされます。今もこういうトーンを使った漫画ってあるんでしょうか。

むかし「ちょっと栄えた街」の駅前付近にあった画材屋的なところでこんなトーンを買ったかもしれない記憶がよみがえってきます。(趣味で漫画を描いていたので…)

さてそんな懐かしい思い出を振り返りつつ、最後は…。

【追記・2023年8月16日】ーーー

最終回のラストページに関する記述を削除しました。

「最終回の発表から20年以上がたっている」
「レビュー/感想/批評が目的である」

とはいえ、最後の最後のシーンに関しては引用を控えたほうがいいかもしれないとおもいそうしました。(著作権者の方から削除の申し出があったわけではなく自主的に、画像と感想/批評を削除しました)
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