20年以上前のゲームレビュー漫画・「犬マユゲでいこう」をいまさらレビュー

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犬マユゲでいこう』(Vジャンプコミックス)(石塚祐子)(集英社)。表紙中央には作者でありこの漫画の主人公(?)石塚祐子さんが勇者のコスプレでキメている。よくよく見ると左奥には城が描かれていて、意外と遠近感を感じる構図。そして大量の犬。※このページで引用している画像はすべて本書のものです。

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古本屋で見つけました。

「これは昔ジャンプの巻末に合ったおはがきコーナー『ジャンプ団』の作者の絵だ!

「どんな漫画だろう?」

と思い開くと、タイトルの「犬」とは何ら関係ないゲームのエッセイ漫画!しかも1990年代のゲームについて書かれたもの…。このブログ的にもドンピシャだったので購入。

ということでレビューします。

レビュー

●発売年

さて、感想を書く前にとりあえず発行年を見ておきます。カバーの折り返し部分に書いてありました。

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1997年6月25日に第1刷が発行と書かれています。

●目次

目次を見てちょっとびっくりしました。

ただ単純にタイトルと頁を羅列させるのではなく、目次がなんと手書き!

オールカラーで色も縫ってあって、山積みの紙製の書類(の絵)に囲まれた目次。あんまりこういうタイプのは見たことがありません。

しかもどっかからにょきッと飛び出てきたusbコードなんかもリアルに描かれていて芸が細かい!(↓画像中央あたり)

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「スーパーゲームボーイ」「Jリーグ」「セガサターン」(セガ)…と85年生まれの僕的にはたまらない単語が散見されてます。

右下で忍者が手裏剣を放っているところがちょっとかわいい。

※ちなみに目次ページは3ページ分あって、↑がすべてではありません)

さて目次を眺めた後は、いよいよ内容を見ていきます。

●スーパーゲームボーイの回

まずはスーパーゲームボーイ(任天堂)の回です。懐かしいなー…。カラーでゲームボーイがプレイできるやつ…。そののちに『ゲームボーイカラー』(任天堂)が携帯機で出たので、すっかりそれ以降は影が薄くなりました。

「テレビ画面でGBをプレイ?」という下図3コマ目の石塚さんのセリフを見てわかる通り、この当時はゲームボーイをテレビでやるっていう発想はなかったですね。

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「カラーになるだけで8000円もするの―?」という率直な疑問をページラストのコマで問題定義していて気づいたんですが、発売当初はそんなに高かったんですね。初代のゲームボーイを当時持ってましたが、あれも確か1万円以上したと思うので、簡単に買えるものではなかったんだなあ…(僕は友達の家でスーパーゲームボーイをやってました)。

●Jリーグブームの回

さて続いて懐かしかったのはJリーグブームについて書かれた回です↓。

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↑タイトルの「はやりのJリーグにいこう」からわかる通り、この当時は空前のサッカーブーム。ちなみに僕は小学生だった当時、生でヴェルディの試合を観戦し、客席からラモス瑠偉選手をオペラグラスでガン見していたことを今でもハッキリ覚えてます。

右下のコマのアディダスのマークのシャツとかもめちゃくちゃ流行ってたなあ…。サッカークラブの子がいっつもこのマークがでっかくプリントされてた服を着てたのを思い出します。

ちなみにこの回は、珍しくゲームと関係がない回なので、「まだこの連載の方向性がはっきりしていなかったのかな?」とか想像が膨らみました。

●プレイステーション(ハード)の回

プレステ本体について触れていた回もありました。↓

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↑なんだかロボみたいなのが「PSが32ビットなのはおわかりなのデスヨ」と奇っ怪な口調で話しているのを見て、

えっ32ビットしかなかったの!?」

と衝撃を受けました。たしかファミコンが8ビットで、スーファミが16ビットだったと思うんですが(うろ覚えなんで間違ってるかも)、それらと大して変わらなかったんですね。

『ファイナルファンタジー7』(スクウェア)のあの進化の度合いを思い出し、「あのムービーで32ビットかーすごいな」と感慨にふけりました。

オリジナル版「ファイナルファンタジーⅦ」の思い出。~当時の説明書を読みながら~

□おわりに

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ということで『犬マユゲでいこう』のレビュー(感想)もこれで終わりです。

紹介したパート以外にも、90年代当時のことが振り返れる内容がほかにもあって、セガサターンやら3DOなんていう懐かしいワードも出てきて楽しめました。

石塚祐子さんの本は他にもいろんなシリーズが出てるみたいなので、自分の年代とピンポイントのバージョンを手に取ると面白いかと思います。