爆走兄弟レッツ&ゴー!!1巻を懐かしみつつ読む。【感想/レビュー】

↑「爆走兄弟レッツ&ゴー!!(1)」(作・こしたてつひろ)/小学館・てんとう虫コミックス ※このページで引用している画像はすべて本書のものです

小学生のころ。

「ミニ四駆」というおもちゃが流行っていた時期がありました。モーターで動く小型のF1カーのようなもので、ラジコン式ではなく電源をオンにしたらそのまま勢いよく走りだす。そんなおもちゃでした。

僕はそのミニ四駆にあまりハマれませんでした。
(けしてキライではなかったけれど)

むしろ僕が好きだったのはミニ四駆をテーマにしたこの漫画―――「爆走兄弟レッツアンドゴー」。生き生きとしたキャラたちと、迫力あるレース展開が魅力的なこの漫画を久々に入手したので懐かしみながら読みたいと思います。


感想/レビュー

烈と豪

↑レースに参加する烈&豪兄弟

主人公たちです。

実質ダブル主人公みたいな漫画なんですよね。お兄ちゃんの方は弟に比べて若干冷静っていう設定はあるものの、基本的には二人とも元気一杯キャラです。

そしてその元気いっぱいな二人に負けじとマシンもコーナリングを華麗にキメてます。

この迫力のあるレース展開がこの漫画の魅力ですよね。読んでるうちにじわじわと思い出してきました。

そして定番のこのセリフも忘れちゃいけません。↓

「いっけー!!!」

↑ミニ四駆を応援する二人

このセリフ!!

このセリフですよレッツ&ゴーといえば。この「いっけー」というけたたましい勇壮な叫び。30年近く経った今でも脳裏にこびりついてます。

この演出はうまいですよね。だって別に叫んだところでミニ四駆が加速するとかそういう機能はないんですから。にもかかわらずこのページを見るとなんか二人の叫びのおかげで速くなってるような勘違いを起こせる。

それがこの展開のもの凄いところですよ。

何がもの凄いのかはいまだ言語化不可能ですが。

あるある~睡魔~

↑ 博士の熱弁に耐えられず熟睡(左下のコマ)

ところで話は変わりますが…

こういうあるある的なシーンもいいですよね。

片一方が難しい話をする。そしてもう片方は理解できず熟睡。こういうシーン昔よくあったなあ。(今の漫画でもあるのかな?)

大体こういうシーンは、

①(上図のように)理解できず眠っちゃうパターンと、
②やはり話を理解できず頭からプスプス…と煙が出てるパターン

の2タイプがあったと思います。(②はパソコンが処理速度を超えてオーバーロード(故障)しちゃってる感じですかね)

以前紹介した「着替えでバッタリ」(※)と同じくらい90年代の漫画ではよく見かけましたよね。


(※)

読み切り時代の「電影少女」(桂正和)を読む。【感想/レビュー】

「じゃじゃ馬グルーミン★up!」というサンデーのラブコメ漫画の感想記事

夢と妄想が詰まったコース

高所恐怖症が卒倒しそうなコースで戦う主人公たち

こういうの憧れたなあ…。

なんかこううまく言えないですけど、こういう高い位置にある足場をうまく渡って進むみたいなのすごく憧れました。以前がんばれゴエモンの漫画のレビューをした時にも書いた気がしますけど、こういうアスレチック的なものって子供の頃大好きだったんですよ。

今でもこういうシーンを見ると子供の頃のワクワクが蘇ってくるような気がします。

ライバルとトライダガーX

炎を吹き飛ばすという偉業を成し遂げたマシンを操る彼の正体は…

さて最後はライバルキャラを眺めて終わりましょう。

彼の名は鷹羽リョウ。
「トライダガーX」という無茶苦茶かっこいいミニ四駆を駆使する男です。


当時このキャラも人気あっただろうなあ…。

あの頃はネットが全然普及してなかったんで、リアルタイムの反応とかは分からないですけど…

「すげーかっこいいキャラが出てきた!」

「来週から読むのがもっと楽しみになった!」 

こんな声が今だったらツイッターにあふれそうですね。

ただ実際のトライダガーは炎を吹き飛ばすことはさすがに無いと思うので、「いやいやどうなってんだこのマシン!?」というツッコミであふれてるのかもしれない。

こういう漫画ならではのオーバーな表現が許されていたあの時代に感謝しつつ、そろそろ筆をおきたいと思います。

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