「熱筆！まんが学園」(下巻)を読む。【感想/レビュー】

**「熱筆！まんが学園！！ (下巻)」** 少年サンデーコミックススペシャル
構成・飯塚裕之 /作画・小野敏洋　**※このページで引用している画像は全て本書からのものです**

以前レビューと感想を書いた「熱筆！まんが学園！！」の下巻です。

・【上巻はこっち】→小野敏洋(おのとしひろ)先生が描いた漫画家入門の本・「熱筆！まんが学園！！(上巻)」を読む。【感想/レビュー】

表紙では主人公が特大の鉛筆を構えてますね。昔ドラクエバトルえんぴつっていうホビーがあって、その鉛筆のボスキャラのやつが確かこれぐらいでかかったなとか思ってましたが、

冷静に考えたらそれよりもはるかにでかいです。

などということを考えつつ、早速本書の感想に移りましょう。

Contents

1 感想＆レビュー

感想＆レビュー

カラーページでは当時(90年代)のサンデー美女が…

本書の序盤には数ページ分のカラーページがあります。

その中でも特に気になったのがこのページ。おそらく漫画やイラストを書くときのヒントにしてくれということなのか、当時サンデーで人気だったキャラたちが描かれています。

しかも女性キャラばっかりですよ。

これは目を惹かれないわけにはいきません。

個人的には左上に小さく描かれた烈火の炎に登場する霧沢風子なんかが一番懐かしいですね。当時白黒のコミックスでしか読んだことがなかったのでカラーだとこんな感じなんだと言うことが知れて嬉しいです。（いや覚えていないだけで何回かカラーの絵を見たことがあったかな…？）

最近のデジタルの着色もいいですが久しぶりにこういうアナログな着色を見るとやっぱり懐かしくて感慨に耽ってしまいます。当時は何の気なしに見ていましたがこういうカラーの絵を一発勝負でかける漫画家さんは本当にすごいですね。

……と随分と長話をしてしまいましたがようやく本題です↓

小野先生特有(？)のアクの強いキャラが光る

さてさてようやく本題です。

本書は上巻同様を漫画を指南するための漫画本としての体裁をとっているのですが、その漫画内でこのようなキャラが登場します。

このアクの強いキャラ性。

あー今俺は小野敏洋先生の漫画を読んでいるなあと感動します。この人は本当に漫画の中にしか絶対いなさそうな「キャラの濃いキャラ」を書けるのがうまいなあ。

「でも本当は、デッサン勝負で破れてからというもの、あなたが忘れられなくて…」
「熱筆！まんが学園！！ (下巻)」少年サンデーコミックススペシャル
構成・飯塚裕之 /作画・小野敏洋

と言って主人公をよしよしする様も素晴らしい。なんだかネコの王（※）に出てくる主人公と姉の関係性を彷彿とさせます。

（※）→小野敏洋先生の漫画・「ネコの王」1巻を読む。【感想/レビュー】

さて次に注目したのは…↓

コロコロマンガでよくあるタイトル

上画像の一番下のコラム的な場所。

そこにはなかなか興味深いことが書いてありました。

インパクトのあるタイトルの付け方を紹介してくれています。↓

～（前略）～その裏技とは、①カ行、または濁音・半濁音から始まる、またはそれらの音を含むタイトルで、②途中に促音(小さい「つ」とか)が入り、③3・5・7音で区切れる単語使いをすることぢゃ!!!～(後略)～
熱筆！まんが学園！！ (下巻)」少年サンデーコミックススペシャル
構成・飯塚裕之 /作画・小野敏洋

これってコロコロコミックのタイトルにめちゃくちゃあるんじゃないだろうか…。

・ぶっとび闘人（樫本学ヴ (著)）とか…。

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…………と色々と箇条書きで上げていこうかと思ったんですがこれ意外とないな？
やったねラモズくんとか若干その法則にかぶってるけど全部が合致してるわけではないしつるピカハゲ丸とかもあんまり当てはまらない。

だけどそれらの法則のうち1個でも当てはまればなんとなくインパクトの強い名前がつけれそう。（というよりもコロコロコミック感の強いタイトルといった方が正解かもしれない？）

などと想像が膨らんで個人的にはとても興味深いページでした。

おわりに～キャラのリアル化～

さて最後はこんなページを眺めて終わりたいと思います。

そう、ギャグっぽいキャラが突然リアル調の画風に変化するページです。なんかこういうノリ、当時いろんなマンガで見た気がします。小学生のころ趣味で漫画を描いて友達に見せていたことがあるんですがその時にこういうノリのギャグが描きたくて書いてみたんだけど画力がなさ過ぎて書けなかった黒歴史を思い出してしまいました。

(小学生の自分にはリアルな人間の顔は描けなかった…デフォルメされたギャグっぽい顔は描けたけど)

そんな思い出を振り返らせてくれた本書に感謝しつつ、そろそろお別れです。