当時ドキドキして買った電撃王の思い出。~2000年11月号を読みながら~【感想/レビュー】

「電撃王・2000年11月号」(メディアワークス)。※このページの画像はすべて同書からの引用です 
右上にはps1時代の甘いポリゴンで作られたかのようなカクカクのマスコット、そして「ps2」「ゲームキューブ」という文字が並ぶワクワク感のある表紙。

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子供の頃欲しくて欲しくてたまらない雑誌がありました。

それがこの「電撃王」

見た目は単なるゲーム雑誌なので、
「なんでこんなものがそんなに欲しかったんだ?」
と思う方がほとんどだと思います。

しかし一部の人にはわかるはず。

「ああ、俺も欲しかった」

と。


「俺もこの『何の変哲もない普通のゲーム雑誌』をレジに持って行って買いたかった…だけど買えなかったんだ」。

そんな葛藤と戦いながら小学生時代を過ごした人が何人もいたはずです。

そして僕もその一人でした。

そしてある日、なんとか勇気を出して買ったのです。


【2021年11月 追記】
電撃姫の思い出も別ページに書きました。

前半は普通のゲーム記事

「i モード」やら「着メロ」やら死ぬほど懐かしい語句が並ぶ新作ゲーム記事。「ケータイの中でプログラムが動く!」という事実が画期的だった古(いにしえ)の書物…。

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前半はご覧のとおり普通のゲーム記事です。

「新しい、こんなゲームが発売されたよ」
みたいなページがたくさん載っています。

それこそ画像で紹介されているように、この当時はガラケーでゲームができることが最先端だったみたいなのでこのような特集が組まれてたりします。いまでこそケータイでゲームができるのは当たり前ですがこのころは新鮮でしたね…。


そしてこのページ以外にもプレステの最新作や、他機種の新作ゲームの発表会的な記事もよく載っていました。

しかし僕の目的はそれじゃないんです。なぜ当時僕はこの雑誌が欲しかったのか…。

その答えは以下にあります。


レビューページ

ゲームのレビュー記事ページ
画像は「ピュアメール」[オーバーフロー]、
「ELISION~永遠のサンクチュアリ~」[Terios]。
※ブログに掲載するにあたりかなり強めにモザイクをかけ直しています。

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このページですよ…。このレビューページ。

心臓バクバクで、立ち読みしていた日々を思い出します。
「買って帰りたい」
と何度思ったかわかりません。

でも買う勇気がなかった。

だから近所のスーパー内にある、小さな小さなブックコーナーで何度もファミ通を読むようなテンションで読んでいました。

「『ファミ通を読むようなテンション』?…なにそれ?」

って話だと思いますけど、要は『平静を装って読んでいた』という意味です。

でも実際は時々ドキドキドキドキしてしょうがなかった…。

今見るとそんな当時のドキドキ以上に、「アオリの構図でよくこんなに上手に描けるなー、イラストレーターの人はすごいなー」とか冷静に考えてしまったりしますが、…いやほんと…。

まじでよく全年齢対象だったよこの雑誌…。

↑同じくゲームレビューページ。画像は「el」(エル)[エルフ]
※やはりブログに掲載することを考えて,モザイクを強くかけ直しました。

冒頭で説明した通り…

今紹介しているこの号は2000年の11月号です。まさにこの号が自分が人生で初めて買った電撃王です。

(ちなみに当時中3)

別に全年齢対象なので緊張する必要は一切なかったはずですが、しかし心臓バクバクでレジに持って行ったのを未だにはっきり覚えています。

確かファミ通とセットで買ったんじゃなかったかなあ…。単独では無理でしたね。

小学生の時に電撃王と出会ってからもう3年も経っていて、家でゆっくり読めたらどれだけいいだろうと思い、とうとう購入。だいぶ勇気がいりました。


…そうそう、書いていて思い出しました。

上記の画像で紹介した「el」(エル)のゲーム画像も決め手になりました。「こんな魅力的な女性キャラ、漫画でも早々出会えない」とよくわからない感動を覚えていて、家で読みたいなー度がさらに高まったんですね。

今見ても、「エルフ」という会社の作るゲームイラストは美麗だなと思います。ただやっぱり当たり前ですが絵柄は若干古いですね。髪の毛の色も色鮮やかで、この頃流行った「ときめきメモリアル」のようでもあります。

などと思いながらページをめくっていると…


↑同じくゲームレビュー記事。
画像は「クァイア」(Rateblack)。※モザイク強めにかけ直し。

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懐かしいページに出くわしました。
何かわからないけどこの絵柄、覚えてます。
「クァイア」っていうタイトルだったんだ…。

ていうか今気づいたんですが「カードゲーム」だったんですね。

当時は当然パソコンも持ってないし、パソコンを持っていたとしてもゲームを買うお金もなかったのでその内容には詳しくありませんでした。

この絵柄だけ見て、

「そうかこれはカードゲームだ」

と気づける霊長類がこの地球上に一体でもいるでしょうか。

…と思ったんですけど中央部分にバリバリカードゲームっぽい画面がありますね。

ということはたぶん山ほどの人が気づいてたでしょうね。

やましい邪念を持った僕だけが気づかなかったんでしょう。当時は絵にしか意識がいってなかったんでしょうね。タイトルもゲームの内容も覚えてないなんて…。

ともあれこの絵柄は懐かしかったです。

姉妹紙・「電撃姫」のお知らせ

↑姉妹誌の発売予告ページ ※再三言いますがやはりモザイク超強めにかけ直してます。

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そうです。
姉妹誌もあったんですよね。

その名も「電撃姫」
丸々一冊、先ほど紹介したようなレビュー記事が詰まった雑誌でした。


この雑誌も好きでした。

結局電撃王を2号ぶん買った後に、

「よしそろそろ電撃姫も買ってみるか」

と満を持して買ったのを覚えてます。

その時は電撃王を買った時よりもっと勇気出したなあ。

(→電撃姫の思い出。~2001年4月号を読みつつ~【感想/レビュー】)

こういう特集ページを読んでいるとふつふつと思うんですよね。「やっぱこっちのほうが良さそうだな…」って。「イラストギャラリー」とかもあるじゃん…みたいな。その衝動に負けて買いました。

何度も言うようですけど僕と同じような人生を歩んでる人いっぱいいるんじゃないかな…わざわざその思い出を書かないだけで。

なので「これ」も覚えてる人多いんじゃないですかね。↓


山本和枝先生の描きおろし絵本

↑巻末に収録されている絵本「メン アットワーク2(作・山本和枝)」※こちらもモザイク強めにかけなおしました

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山本和枝先生という方が描いた、イラスト&テキストページです。

今だとネットで「CG集」として売られているようなもののはしりですね。たぶん。

ページをめくるたびに新しいカラーイラストが出てきて、そこに被さるようにテキストやセリフが掲載されています。それをアナログの、雑誌上でやってたんですよね。いまなら単品で電子書籍サイトとかで売られてるクオリティです。

なのでこのページを読んで「こういうのあったなあ」と懐かしい思いの方もいるかと思います。しかし僕はこの「メンアットワーク2」というタイトルは全く覚えていません。
この記事にたどり着いたあなたは覚えてるかもしれないですが僕は一切記憶にありません。

マジで覚えてるところと覚えてないところの差がありすぎてびっくりしてます。この絵柄とかは間違いなく覚えていますし、こういうページがあったのも記憶してますがタイトルは「そんなだっけ??」という感覚です。


そんな僕の記憶力のひどさは置いといて、ちなみになんですが…。

この山本和枝先生という方、今も現役でご活躍されているようです。
この頃から数えて20年ぐらい経つのにすごいなと思います。

といったところで今日はここまで。