女の子キャラへのこだわりについて。「ボンボン坂高校演劇部」(ジャンプ)作者・高橋ゆたかさんのインタビュー感想
以前、「密・リターンズ」の作者八神健さんのインタビューについての、感想記事を書いたことがありました。
(→バトル漫画への路線変更を打診されたことについて。「密リターンズ」(ジャンプ)作者八神健さんのインタビュー感想)
あれからしばらくして、何の気なしに「ボンボン坂高校演劇部」の文庫版を買ったら、なんと!
その本のなかにも作者さんへのインタビューページがありました。
今回はその企画についてのレビュー(感想)を書きます。
[レビュー]
登場する女の子キャラは先生にとっての「アイドル」?
一問一答企画(著者インタビュー)を読んでいて一番印象に残ったのは、先生の「女の子キャラ」に対する考え方が強く出ていた以下の二つのクエスチョンでした。
(※以下、『』内はすべて本書からの引用です。)
『個性的な女の子キャラがたくさん出てきますが、先生の好みのタイプはいますか?』
『―――基本的に好みではない女の子は描きません!』
『好きだったアイドルがいたら教えてください。ちなみに「ボンボン坂高校演劇部」の登場キャラになった方はいますか?』
『―――観月リサ…観月ありさ、三輪友紀…内田有紀となっています。』
―――
…これらの質問を読んで個人的に感じたのは、「ボンボン坂」に出てくる女の子キャラは先生にとって「アイドル」だったのかな、という感覚でした。
好みではない女の子は描かない、そしてアイドルをもとにしたキャラを複数登場させた…というのは、「ボンボン坂」に出てくる女の子自体が先生が憧れる偶像そのものだったんじゃないかなあ…と。
そう考えると「かわいい!」と読者の僕らが感じられるキャラを次々絶え間なく(!)マンガ内に出せたのも納得です。
さらに次の質問では、「美女を描く理由」がより深堀りされています。
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美女を描くようになったいきさつ
『一番影響を受けた漫画家は?』
『―――影響を受けた漫画家さんはたくさんいますが、やはり松本零士先生の影響が一番でしょうか。うろ覚えなんですが、松本零士先生が女性を美しく描く理由が、「同じ性格なら美女の方がいいにきまっているから」みたいなことが書かれた雑誌か何かを読んで。確かにその通り!! と思い、それ以来、女の子を可愛く描くよう心がけるようになりました。』
―――
まず松本零士先生に影響を受けていたというのがむちゃくちゃ意外だったんですが、ここでもかわいい女の子を描くことに対する信念がうかがえて面白かったです。
「同じ性格なら美女の方が…」
という言葉通り、確かに「ボンボン坂」に出てくる真琴やリサちゃんは良い子ですが、それに比例するぐらいルックスもいい。↓
性格がよくて顔も可愛い、二刀流の女の子。彼女たちが脇を固めたギャグマンガの礎(根本となる考え方)が知れて大満足でした。
[おわりに]
さて、これで高橋ゆたか先生のインタビューの感想は終わりです。
あくまでも本記事で紹介したのは、一問一答企画の一部だけですが、特に気になった箇所だけをピックアップしてレビューしてみました。
ちなみに文庫版には、巻末におまけマンガも収録されていますが、パラレルワールド(ゲーム内の世界)での出来事なので通常回とは趣が違うかも。
ゲーム内の世界ではない、通常の日常世界を描いた正統続編・「ボンボン坂高校演劇部 リターンズ!」は7巻、「(同)アンコール」は8巻の巻末に収録されています。
(※ただしやはりページ数はすくなめなので、マニアの方のみにおすすめ)
ぜひそちらもチェックしたりしてください。